2009.11.29 (Sun)
ダイソン
今日は休みで、次男が電器屋さんにパソコンにつなぐ線か何かを見に行きたいと言うので一緒に出かけた。店内を見て回っていると掃除機売り場に「ダイソン」コーナーがあった。テレビのCMで見ているので次男も興味津津である。こんな高性能のマシン、家にあるだけですぐに家じゅうピカピカになりそうな気がするが、それは気のせいだ。ダイソンは姿がとても素敵、かっこいい!全然しつこくない店員さんが、ここの人にしてはめずらしいくらいに!質問に的確に答えてくれて、ますますいい感じである。だからと言ってダイソン衝動買いするわけにもいかず、おしゃれなパンフをもらって帰宅。次男と、ダイソンかっこよかったねぇと言いながら。
さし迫って必要な家電はないが見ていると欲しくなる。ダイソンもいいけど買い換えたほうがいいのは冷蔵庫だと思う。結婚年数と同じ、もうすぐ24年になる。古いと危険かもしれないよね。あとは食器洗い機とか洗濯機とかテレビとか・・・想像すると家じゅう、キラリンと輝く。しかし家電にお金をかけている場合じゃない。子どもたちの学費だ。今が一体どんなときなのか忘れてはいけないのだ。
仕事は相変わらず忙しい。帰宅も夜遅い。でも不思議なくらい気持ちは落ち着いていて、楽しい。
さし迫って必要な家電はないが見ていると欲しくなる。ダイソンもいいけど買い換えたほうがいいのは冷蔵庫だと思う。結婚年数と同じ、もうすぐ24年になる。古いと危険かもしれないよね。あとは食器洗い機とか洗濯機とかテレビとか・・・想像すると家じゅう、キラリンと輝く。しかし家電にお金をかけている場合じゃない。子どもたちの学費だ。今が一体どんなときなのか忘れてはいけないのだ。
仕事は相変わらず忙しい。帰宅も夜遅い。でも不思議なくらい気持ちは落ち着いていて、楽しい。
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2009.11.24 (Tue)
急げ急げ
毎月24日は長男に仕送りをする日。なのに朝8時ころまで、すっかり忘れていた。ありゃぁ~困ったな。私が仕事から帰るのは夜遅い。こういうときは夫に仕事の帰りに銀行に寄ってもらうように前日からカードを渡して頼むのが正しい。だが、すでに夫は出勤してしまった。明日にしようか、いつもおかあさんの通帳よりもいっぱい入っているし、メールしておけばいいよね、と思う。でも残高があっても仕送りの日に増えているのが、やっぱり安心、ホッとするもんだよなぁ。
いろいろ考えていると、いいことを思いついた。簡単なことだ。20分早く出かければ、郵便局でお金をおろし、銀行に行って長男の口座に入金してからでも間に合う。頑張って急いで用意をして、出発。いつもと違う道を通るので、間に合うとは思うものの心配。早く、早く。
ウソみたいにスムーズに進んで、早すぎる時間に駅に到着。たいてい3分前に走って乗るのに、今日は15分前でまだ電車が来ていなくて待った。
明日は本当は休みだったのだが急に仕事。いつもより1時間早く行って、新しい分野の仕事の説明を聞くことになった。昼過ぎには終わる予定で夕方のバイオリンに間に合うように帰るつもり。いつもと違うパターンだし、いっしょに話を聞くのが私の好きな新人のFさんなので、楽しい日になりそう。Fさんは私より少し年上の女性で、どんなこともしっかり受けとめる姿勢といつも平常心な様子がとても魅力的。ちょっと難しそうな仕事の説明もFさんとなら安心だ!がんばろう。
いろいろ考えていると、いいことを思いついた。簡単なことだ。20分早く出かければ、郵便局でお金をおろし、銀行に行って長男の口座に入金してからでも間に合う。頑張って急いで用意をして、出発。いつもと違う道を通るので、間に合うとは思うものの心配。早く、早く。
ウソみたいにスムーズに進んで、早すぎる時間に駅に到着。たいてい3分前に走って乗るのに、今日は15分前でまだ電車が来ていなくて待った。
明日は本当は休みだったのだが急に仕事。いつもより1時間早く行って、新しい分野の仕事の説明を聞くことになった。昼過ぎには終わる予定で夕方のバイオリンに間に合うように帰るつもり。いつもと違うパターンだし、いっしょに話を聞くのが私の好きな新人のFさんなので、楽しい日になりそう。Fさんは私より少し年上の女性で、どんなこともしっかり受けとめる姿勢といつも平常心な様子がとても魅力的。ちょっと難しそうな仕事の説明もFさんとなら安心だ!がんばろう。
2009.11.19 (Thu)
タクシー
駅から職場までは車で10分くらい。行きは患者さん用の送迎車が時間を合わせて迎えに来てくれる。帰りは共に働いている誰かが送ってくれることもあるし、誰もいなかったらタクシーを呼ぶ。
先日、仕事をしていたら夜に姉とふたりになった。私は9時44分の電車で帰ることにした。9時半にタクシーに来てもらうことにした。姉は期限の迫った仕事があって前日、職場に泊ったらしいが今夜は泊ろうか帰ろうか迷っていた。姉の乗る電車はあと1時間後のが最終だ。私の乗る電車は1時間後にもあるし、そのあと1時間後にもある。でも私は、もう仕事が終わったし姉のを手伝うこともできないので帰ることにした。タクシーは9時半。
いつも5分前には来ているタクシーが来ていない。9時33分になっても来ない。電話をしてみた。「忙しかったので~今、向かっています」とのこと。あと2分くらいで来るなら間に合うかな?と待つが来ない。ここで初めて気付く。「タクシー会社の人、忘れていたんだ!」。再び電話をして「9時44分の電車に乗りたかったので、間に合わないようなのでキャンセルします」と伝えた。あぁぁぁぁ~悲しい・・・次は1時間後だ。帰れると思ったのに帰れないなんて。泣きたい気持ちで仕事場に戻った。姉は別の部屋に行っているらしく姿がない。姉の携帯に電話をして「今どこにいるの?タクシー来なかったんだよ。1時間後にいっしょに帰ろう!タクシー呼んでくれる?来るタクシーを!」と言った。姉はタクシーが来なかったことにとても驚いていて「お気の毒に!」と言った。そして泊ろうか帰ろうかまだ迷っているけれど、じゃぁ帰るかな、と言った。
仕事場で、することもないので作って持ってきている「夕食用弁当」を出した。いつもは帰りの電車で食べる。仕事場ではその時間も惜しいのだ。食べていると姉がやって来て「タクシー、ひどいね、いい時間に(早めに)予約の電話したのにね」と言い、忙しいのにお茶を入れてくれた。「弁当あるならもっと早く食べればいいのに」と言いながら。私は「タクシー来なかったのはNちゃん(姉のこと)といっしょに帰りなさい、ってことだわ」と言った。姉は「帰ることにメリットはないと思うけど、まぁ帰ることにするわ」。
次のタクシーは時間通りに来て、姉とふたりで駅に向かった。1時間遅れたことで例えばめずらしい人に会うとか何かいいことが起こる、というのは私にはなかったけれど、姉はどうだったかな。きっと神さまが姉に今夜は家に帰ったほうがいいよと言って、こうなったのだと思う。
先日、仕事をしていたら夜に姉とふたりになった。私は9時44分の電車で帰ることにした。9時半にタクシーに来てもらうことにした。姉は期限の迫った仕事があって前日、職場に泊ったらしいが今夜は泊ろうか帰ろうか迷っていた。姉の乗る電車はあと1時間後のが最終だ。私の乗る電車は1時間後にもあるし、そのあと1時間後にもある。でも私は、もう仕事が終わったし姉のを手伝うこともできないので帰ることにした。タクシーは9時半。
いつも5分前には来ているタクシーが来ていない。9時33分になっても来ない。電話をしてみた。「忙しかったので~今、向かっています」とのこと。あと2分くらいで来るなら間に合うかな?と待つが来ない。ここで初めて気付く。「タクシー会社の人、忘れていたんだ!」。再び電話をして「9時44分の電車に乗りたかったので、間に合わないようなのでキャンセルします」と伝えた。あぁぁぁぁ~悲しい・・・次は1時間後だ。帰れると思ったのに帰れないなんて。泣きたい気持ちで仕事場に戻った。姉は別の部屋に行っているらしく姿がない。姉の携帯に電話をして「今どこにいるの?タクシー来なかったんだよ。1時間後にいっしょに帰ろう!タクシー呼んでくれる?来るタクシーを!」と言った。姉はタクシーが来なかったことにとても驚いていて「お気の毒に!」と言った。そして泊ろうか帰ろうかまだ迷っているけれど、じゃぁ帰るかな、と言った。
仕事場で、することもないので作って持ってきている「夕食用弁当」を出した。いつもは帰りの電車で食べる。仕事場ではその時間も惜しいのだ。食べていると姉がやって来て「タクシー、ひどいね、いい時間に(早めに)予約の電話したのにね」と言い、忙しいのにお茶を入れてくれた。「弁当あるならもっと早く食べればいいのに」と言いながら。私は「タクシー来なかったのはNちゃん(姉のこと)といっしょに帰りなさい、ってことだわ」と言った。姉は「帰ることにメリットはないと思うけど、まぁ帰ることにするわ」。
次のタクシーは時間通りに来て、姉とふたりで駅に向かった。1時間遅れたことで例えばめずらしい人に会うとか何かいいことが起こる、というのは私にはなかったけれど、姉はどうだったかな。きっと神さまが姉に今夜は家に帰ったほうがいいよと言って、こうなったのだと思う。
2009.11.15 (Sun)
演奏会
今日は隣町で知り合いの出演する演奏会があったので聴きに行った。いつも通勤で乗っている電車に乗り、ひと駅。定期券を持っているのでなんとタダで行ける!
一部はオペラ歌手4名が順々にソロを歌う。ソプラノ、アルト、テノール、バリトンの美しい歌声を楽しむ。特に女性のドレス姿は、いいなぁ・・・って、前にも書いたような気がするなぁ~
二部はベートーベンの第九の第4楽章。高校生の吹奏楽の演奏と市民合唱団と先ほどのソリストの共演。第九は私の入っているオーケストラの演奏会で6年前に演奏したので、ちょっと知っている。客席で第九を聴くのは初めてだろうか?でも4年くらい前に長男が高校生のとき市民合唱団に混ざって歌ったことがあるはず、そのとき私は聴きに行かなかったのだろうか?や~行ったよね~?などと思い巡らす。
演奏会は楽しかったけれど、休日があっという間に終わってしまった。「明日は仕事なんだよなぁ」と思うと休みを楽しめなくなってしまう傾向にある。最近は「今日、休みで、何をすれば満足か?どんな休みだったら満足か?」と自分に聞いてみる。たいてい答えは「家で座ってゆっくりコーヒーを飲めたら満足」。あとは、どんなにバタバタしていてもOKだよね?満足するんだよね?と自分に言い聞かせる。
先週の水曜、休みで、元の職場の人に用事があって昼休みに訪ねた。7階建ての大きな病院。人々が大勢いてあふれんばかりだ。こんな大きなところで働いていたのか!と驚く。大きいっていうことだけで圧倒されるし偉いかのような錯覚に陥る。今、働いているのは一部2階建て、2階には滅多に行かない、小さな病院。平和の園みたいな、このサイズは結構好きだ。元の大きな病院、働いていた地階、待ち合わせ場所のエレベーターのところに座っていると、お世話になった科長さんも先輩職員も、私に気付かずに通り過ぎて行った。病院のあちこちが懐かしく、ここで働いていた時代は終わったのだなぁ、しかしホントに大きいところだなぁと思った。
一部はオペラ歌手4名が順々にソロを歌う。ソプラノ、アルト、テノール、バリトンの美しい歌声を楽しむ。特に女性のドレス姿は、いいなぁ・・・って、前にも書いたような気がするなぁ~
二部はベートーベンの第九の第4楽章。高校生の吹奏楽の演奏と市民合唱団と先ほどのソリストの共演。第九は私の入っているオーケストラの演奏会で6年前に演奏したので、ちょっと知っている。客席で第九を聴くのは初めてだろうか?でも4年くらい前に長男が高校生のとき市民合唱団に混ざって歌ったことがあるはず、そのとき私は聴きに行かなかったのだろうか?や~行ったよね~?などと思い巡らす。
演奏会は楽しかったけれど、休日があっという間に終わってしまった。「明日は仕事なんだよなぁ」と思うと休みを楽しめなくなってしまう傾向にある。最近は「今日、休みで、何をすれば満足か?どんな休みだったら満足か?」と自分に聞いてみる。たいてい答えは「家で座ってゆっくりコーヒーを飲めたら満足」。あとは、どんなにバタバタしていてもOKだよね?満足するんだよね?と自分に言い聞かせる。
先週の水曜、休みで、元の職場の人に用事があって昼休みに訪ねた。7階建ての大きな病院。人々が大勢いてあふれんばかりだ。こんな大きなところで働いていたのか!と驚く。大きいっていうことだけで圧倒されるし偉いかのような錯覚に陥る。今、働いているのは一部2階建て、2階には滅多に行かない、小さな病院。平和の園みたいな、このサイズは結構好きだ。元の大きな病院、働いていた地階、待ち合わせ場所のエレベーターのところに座っていると、お世話になった科長さんも先輩職員も、私に気付かずに通り過ぎて行った。病院のあちこちが懐かしく、ここで働いていた時代は終わったのだなぁ、しかしホントに大きいところだなぁと思った。
2009.11.08 (Sun)
音楽教室
私は音楽教室でバイオリンを習っている。11年目になった。
先日、教室に行くと、とってもボロボロのバイオリンがテーブルの上にあった。ケースも本体も弓もなにもかもボロボロ。すごいな・・・、じっと見つめた。「これ、どうしたんですか?」と先生に聞きながら、はっ!と思った。「もしかしてMさんの?」と聞くと大当たりだった。Mさんは私と夫の古い音楽友だち夫婦で、その娘さんがバイオリンを習おうとしているのだった。娘さんは新社会人の19歳で家にあるお父さんのバイオリンを使うと言っていたので「先生は楽器を直せるからそのまま持って行っても大丈夫だと思うよ」と伝えてあったのだ。私は19歳のMさんのことは生まれたときから知っていて、両親は音楽友だちだと言った。先生は話を聞きながら手は忙しく動いている。ケース内部がガバガバで、そこに木工ボンドを大量に直接注入している。先生は、やりがいのある修理ものが来て、レッスンの少しの合間に手をかけずにはいられない様子。私は「Mさんのバイオリンがここにあること。そして先生が、ものすごい勢いで修理していること」に興奮した。
家に帰ってM夫人にメールをした。修理の様子やMさんちのバイオリンがそこにあったことのオドロキなど。そして「初め、先生がどこかで拾ってきたバイオリンを修理しているのかと思った」と伝えた。
あれから数週間たって、「きれいになって音も変わってケースもきれいさっぱり汚れが落とされてもどってきた」と報告が。娘さんのバイオリン生活が楽しみ。バイオリン仲間だ~!
先日、教室に行くと、とってもボロボロのバイオリンがテーブルの上にあった。ケースも本体も弓もなにもかもボロボロ。すごいな・・・、じっと見つめた。「これ、どうしたんですか?」と先生に聞きながら、はっ!と思った。「もしかしてMさんの?」と聞くと大当たりだった。Mさんは私と夫の古い音楽友だち夫婦で、その娘さんがバイオリンを習おうとしているのだった。娘さんは新社会人の19歳で家にあるお父さんのバイオリンを使うと言っていたので「先生は楽器を直せるからそのまま持って行っても大丈夫だと思うよ」と伝えてあったのだ。私は19歳のMさんのことは生まれたときから知っていて、両親は音楽友だちだと言った。先生は話を聞きながら手は忙しく動いている。ケース内部がガバガバで、そこに木工ボンドを大量に直接注入している。先生は、やりがいのある修理ものが来て、レッスンの少しの合間に手をかけずにはいられない様子。私は「Mさんのバイオリンがここにあること。そして先生が、ものすごい勢いで修理していること」に興奮した。
家に帰ってM夫人にメールをした。修理の様子やMさんちのバイオリンがそこにあったことのオドロキなど。そして「初め、先生がどこかで拾ってきたバイオリンを修理しているのかと思った」と伝えた。
あれから数週間たって、「きれいになって音も変わってケースもきれいさっぱり汚れが落とされてもどってきた」と報告が。娘さんのバイオリン生活が楽しみ。バイオリン仲間だ~!
2009.11.05 (Thu)
11月3日
この日、全国で4024人が受賞したと新聞にあった。その中のひとりが私の父だった。
これをもらうことは、いつからかわからない、ずいぶん前から「知って」いた。父の職業を続けた人が年をとったら順番にもらえるものという認識だった。ただ、それをもらってしまったらもう人生おしまいのような気がして、ちょっと嫌だった。
もらうんだよ、と両親から聞かされたのが1週間前。1か月も前から内々に電話があったらしいが全く教えてくれない、大騒ぎしない親。姉にすぐにメールで知らせる。いっしょに何かお祝いしよう、と。情けないことに親のめでたいできごとを今までいっしょに祝ったことがないのだ。足並みの揃わない姉妹だった。姉とメールのやりとりをした。姉も私も受賞をうれしいと感じていた。
当日、旅行券のお祝いを持って親の家へ。父のところには花や祝電がたくさん来ていた。電報は、刺繍電報、押し花電報、鯛の絵の電報、色んなものがあり、どれも立派だ。さすがに、ぬいぐるみ電報は無かった。父が「これ!こんな電報が来た」と見せてくれたので差出人や文面そっちのけで装丁ばかり見る私。わぁきれいだね、立派だね、と。テレビにでている会ったこともない議員さんたちからも電報が来ていて父は置き場所を区別していた。こっちとそっち。
父は、せっせと祝電のお礼の電話をしている。よくとおるいい声で。顔色もピカピカで、すばらしい77歳だなと思う。「電報もお花も、なんでもらったのかわからない状態じゃなくてよかったね」と父と母が元気であることを喜んだ。旅行券は、とても喜んでくれてふたりは「どこに行こう?」と声がはずんでいた。こういうビール券とか図書カードとか「いいもの」を しまっておく習性があるので(みんなわりとそうかなー)「旅行会社がつぶれてただの紙切れになる前に、早く使うんだよ。世の中、何が起こるかわからないからね」と言った。
じゃぁ、帰るね、と父に言うと「大根、抜いていくか?」と私に言った。「この間もらったのあるからいいわ」と答えた。こんなお祝いに囲まれている、こんな日に畑の大根を私に勧めるなんて、なんて地に足のついている人なんだろう、さすがだな、と思った。心の中でガクっと笑いながら。
勲章については私は全く無知であるが父母には複雑な思いがあるようだ。それも聞かされてきたので、実際にこの日を迎えて自分がどんな気持ちになるのかわからなかった。複雑なことは抜きにして、私はうれしかった。新聞の小さな父の名まえが誇らしかった。父の子どもであることがうれしかった。私の胸のまんなかにぽっと赤い灯がともったような感覚になった。
これをもらうことは、いつからかわからない、ずいぶん前から「知って」いた。父の職業を続けた人が年をとったら順番にもらえるものという認識だった。ただ、それをもらってしまったらもう人生おしまいのような気がして、ちょっと嫌だった。
もらうんだよ、と両親から聞かされたのが1週間前。1か月も前から内々に電話があったらしいが全く教えてくれない、大騒ぎしない親。姉にすぐにメールで知らせる。いっしょに何かお祝いしよう、と。情けないことに親のめでたいできごとを今までいっしょに祝ったことがないのだ。足並みの揃わない姉妹だった。姉とメールのやりとりをした。姉も私も受賞をうれしいと感じていた。
当日、旅行券のお祝いを持って親の家へ。父のところには花や祝電がたくさん来ていた。電報は、刺繍電報、押し花電報、鯛の絵の電報、色んなものがあり、どれも立派だ。さすがに、ぬいぐるみ電報は無かった。父が「これ!こんな電報が来た」と見せてくれたので差出人や文面そっちのけで装丁ばかり見る私。わぁきれいだね、立派だね、と。テレビにでている会ったこともない議員さんたちからも電報が来ていて父は置き場所を区別していた。こっちとそっち。
父は、せっせと祝電のお礼の電話をしている。よくとおるいい声で。顔色もピカピカで、すばらしい77歳だなと思う。「電報もお花も、なんでもらったのかわからない状態じゃなくてよかったね」と父と母が元気であることを喜んだ。旅行券は、とても喜んでくれてふたりは「どこに行こう?」と声がはずんでいた。こういうビール券とか図書カードとか「いいもの」を しまっておく習性があるので(みんなわりとそうかなー)「旅行会社がつぶれてただの紙切れになる前に、早く使うんだよ。世の中、何が起こるかわからないからね」と言った。
じゃぁ、帰るね、と父に言うと「大根、抜いていくか?」と私に言った。「この間もらったのあるからいいわ」と答えた。こんなお祝いに囲まれている、こんな日に畑の大根を私に勧めるなんて、なんて地に足のついている人なんだろう、さすがだな、と思った。心の中でガクっと笑いながら。
勲章については私は全く無知であるが父母には複雑な思いがあるようだ。それも聞かされてきたので、実際にこの日を迎えて自分がどんな気持ちになるのかわからなかった。複雑なことは抜きにして、私はうれしかった。新聞の小さな父の名まえが誇らしかった。父の子どもであることがうれしかった。私の胸のまんなかにぽっと赤い灯がともったような感覚になった。
2009.11.01 (Sun)
雪
天気予報に雪だるまマークがついていたが、こんなに積もるとは思わなかった。朝、家の前は15センチくらい積もっていたなー。こんな日曜日は子どもたちが小さい頃は朝すぐに完全防備で外に出て、雪だるまや雪うさぎを作っていたなぁ。
とても久しぶりに3人で朝ごはんを食べて台所で片付けをしていたら、ふと長男がいっしょに暮らしていてまだ2階の部屋で寝ているような気がした。いないんだけど。
11月は、寒くて暗くなるのも早くて少々つらく寂しくなってしまう月。高校3年のとき受験前のつらい気持ちも11月がピークだったように思う。12月1月は年末年始で追い立てられるように過ぎてゆくのだが11月は何となく気候も気持ちも不安定。この時期を楽しむには、どうしたら良いのかな?
とても久しぶりに3人で朝ごはんを食べて台所で片付けをしていたら、ふと長男がいっしょに暮らしていてまだ2階の部屋で寝ているような気がした。いないんだけど。
11月は、寒くて暗くなるのも早くて少々つらく寂しくなってしまう月。高校3年のとき受験前のつらい気持ちも11月がピークだったように思う。12月1月は年末年始で追い立てられるように過ぎてゆくのだが11月は何となく気候も気持ちも不安定。この時期を楽しむには、どうしたら良いのかな?
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